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2005.07.31

人事異動を経験した電車

某球団では前任の監督を更迭した際「人事異動だ」とのたまわった人がいた。後任者も実績が出せずどうやら本当に人事異動となり復帰する芽も出てきた。

電車ではこういう理不尽な人事異動はないが、想定外の移動がありもとの職場に落ち着いたものもある。

tk8594k
このblogで数度紹介した東急の8590系、その中でも8594と8595は人事移動を経験している。そもそも8590自体が計画変更から登場した形式で、そのあおりを食って人事異動ならぬ出向になってしまった車両さえいた。

東急は車両の軽量化をはかり8090系を東横線に投入し急行運用に当てた。ところがMM21計画が持ち上がり先頭非貫通車を東横線に配置することができなくなり、急遽8080の先頭車に貫通車を用意し、かつモーターを搭載した形式を用意しなければならなくなった。これが8590になる。8080は東横線急行運用を終え、今は大井町線の配属になっている。

MM21計画対応にも関わらずなぜ田園都市線にやってきたか。これは東横線のATC化ならびに田園都市線の既存車両改造というタイミングがあったからだ。東横線ではATCになり運用数が減った。加えて元住吉の車庫が手狭になり車両が置けない、一方田園都市線は8500系の東武乗り入れ改造のため反対に車両が足りない。そこで貫通路を持つ8590に白羽の矢が立った。ただ暫定の措置だったようで半蔵門線延長準備が進み、東武ATS非搭載の車につけられた○Kのマークがこの電車にも貼り付けられている。8500の改造も無事済み、東横線にも新車導入、8000の廃車などが進み無事元の職場に戻った。
○Kに関してはKaz-Tさんがここで詳しく書いている。

me8101
メトロの8000、それも12~14は当初東西線に配属された。これは既存車だった東西線の5000が非冷房で、当時冷房化を図っていた営団(メトロ)で線区格差が起きないようにと半蔵門線向けの車を東西に投入してその場しのぎをした。後に新設計の05が入りこれらも半蔵門線に帰っていった。人事異動というよりは仮配属と言ったほうが良いだろうか。

普通、車両はその線区に合わせて車両設計をするのでJRを除けば移動は少ない。もちろん大阪市や西武のように線路がつながり比較的移動がたやすいもの、東武のように移動が定期事例のようになっているものもあるが上で紹介した例はそれとはちょっと異なる。

まったく想定外の転属、車両はどんな気分だったのだろうか。

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