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2004.08.06

テレビチャンピオンに出ました 4

決勝の収録が行われる前日の夜「今から明日の最終問題のチェックをお願いします」と携
帯に電話がありました。「自信がないですが頑張ってみます」とFAXを待ちました。
来たFAXはあまり鉄道には関係ない問題が多いのでしたが、それでもちょっと気になったことがあったので「ちょっとわかりづらい問題もあるみたいですね」と電話で答えたら「あの、もし良かったら明日、半日でもよいから収録に立ち会ってもらえないでしょうか」と要望がかかりました。明日は早目に切り上げてマッサージでも行こうと思っていましたので「では行きますよ」と答えました。

で、当日6時から仕事やっておおむね午前中には終わったので会場である地下鉄博物館に行きました。映画を流すところで収録していました。

ものすごい人の数(観客ではなくスタッフです)20人以上はいました。AD、D、音声、照明、効果その他で誰が誰だかわかりませんが、俗に言う「業界の掟」というものをはじめて見ました。あれ、フィクションかとおもったらノンフィクションでした。

例えば業界コーヒー、つまりこれも業界で言われる「一人一人味が完全に違うコーヒー」 こんなもの嘘だと思っていたら本当にあったのです。上記「おい** コーヒー 一つは砂糖、一つは薄めでミルク、一つは砂糖とミルク、一つはブラックで濃い目、早く用意しろ」(ちなみに女性がこれを要求しています)しかしこの注文を顔を見ただけで
わかる女性もすごいが、その後文句が出ないんだから作ったADもすごいとおもいました。

ギリギリに追い込むという部分ですが、こんなエピソードが最初の問題が予想に反してあっさり答えられてしまったのです。それも同じ回答者に、番組構成上ドキュメントじゃないんだから開始20分で優勝決定、残りは過去のチャンピオンの勇姿をご覧ください、ってわけには行きませんからさっそくAD怒られる「このバカヤロー、あんな簡単な問題出すんじゃねえょ、どうすんだ! えぇ・・ もっと考えて問題作れよバカ」と怒鳴られています。

そこからすごかったのは、すぐさま問題差し替えて、難易度を上げる、また解答方法をより受ける方向性にもって行き「即対応する」これでした。

会議のときにことごとく黙っていたり、私自身「自信あり」という問題に難色を示したのは「ネタの仕込み中」だったわけです。こういうピンチのときにネタを一気に加工して出してくる、電車でいえば阪神のジェットカーみたいな加速力です。この芸当はできませんね。またディレクターだけじゃなくて音声、撮影隊がすぐさま対応できる状態になっている、ADはこういうときの下地をすぐさま作れるんですよね。また小道具も多い(後述)とテレビ現場の真剣かつものすごい現場を見ました。

また逆に難易度が高すぎて正答がなかなか出ない時があります。今回で言うと大江戸マンのときがそうですが、そういうときは何するのかとおもったら「リサーチ」と称して解答を紙に書かせてDがチェック、誤答に×つけて返す。で誰かが正解出すまで繰り返すという作業をやります。正解が出たら「では今書いた解答をそのまま答えてくださいね」といって分かれます。なるほどこうやって工夫するのかと感心しました。

tv1.jpg
tv2.jpg

ただいま撮影中
私の出番はあまりなく、ときどきADが来てコーヒー出してくれました。映像問題でレベルのチェックを求められました。OK出したら誤答が連発。結局リサーチがはじまった次第です。

ただ最後にチェックが来ました。「森下の芭蕉庵と船堀の金魚って何か関係あるんですか?」芭蕉庵は橋のたもとにあるのを知っているので自信がありましたが、船堀の金魚には悩みました。苦し紛れに「江戸川区は金魚の名産地ですから」(確か江戸川の用水を引いて金魚の養殖をしていた(篠崎あたりで)と聞いた覚えがあるので答えたら、解説に苦慮しているチャンピオンに向けてすぐさま画用紙が出てきて「森下 芭蕉庵がある」とか書かれたカンペになってしまいました。さすがにこれはまずいと思い、収録後ADに「後で調べておきますから、最悪違ったらカットしてください」とお願いしておきました。幸いなことに船堀と金魚は正解だったのですが、本放送ではこの部分はカットでした。

最後にロケ弁食べて帰宅の途についたのです。時間は21時あたりだと思います。視聴率もまずまずだったようで、鉄道ネタとしての番組作りは続行のようです。「何かありますか」後日ディレクターから電話があったので「東横線はいいですよ。自由が丘に代官山、みなとみらいもありますから」と答えたら「いいっすね! ニコタマも考えていたんですよ」と来たので「ニコタマもやるなら東急全般ですね。そうすると渋谷も金妻も南町田のアウトレットも出題範囲になります」と答えると「早速企画会議に出してみます。ところで東急って撮影に協力的ですか?」嗚呼、さすがテレビマン、もう撮影の可否まで考えているんですね。「大丈夫、専門の部署があるみたいですよ。もっともドラマに対してだけど、でも大丈夫ですよ」と答えておきました。
今回泣かされたのはメトロがあまり撮影に対しての許可を出して来なかったというところのようです。もう少し撮影させてもらえたらもっとよりよいものができたのではと思います。

実に良い体験をさせてもらいました。と同時にこのblogにコメントをくださったprimeraさんや紅蜂。さんのおかげで手記として残すことができました。記憶から記録に、後押ししてくださったのはお二人のお陰です。

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コメント

そうですか。やはり「即対応」していたのですね。正答者が偏ったり、全員不正解が続いたりすると、番組を見ていてつまらないですよね。

やはりテレビ番組は一種のショーという感じで見ていればよいのでしょうね。

芭蕉庵、駅のスタンプですね。JRのスタンプラリーは有名ですが、地下鉄にあるとは知りませんでした。

いずれにしても、貴重な番組制作の舞台裏レポートありがとうございました。

Primera

投稿: primera | 2004.08.06 22:52

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